年神様を迎える正しい場所とは？正月飾りの設置

お正月飾りをどこに飾れば良いのか迷ったことはありませんか？正月飾りは単なるインテリアではなく、新しい一年の幸福や繁栄をもたらす「年神様」をお迎えする大切なしるしです。

この記事では、正月飾りを飾るべき場所、飾る時期、具体的なアイデアまで、初心者でも実践できるように詳しく解説します。

縁起やルールを知って飾り付ければ、単なる飾りではなく「願いを込めた準備」になります。

この記事を読めば、「正月飾りをどこに飾るのが正解なのか？」が明確になります。ぜひ今年のお正月は、意味を理解して飾り付けを楽しみましょう。

年神様を迎える正しい場所とは？
正月飾りの基本ルールとタイミング
玄関飾り方のポイント
年明け以降の飾りで長寿を願う
正月飾りのおしゃれな使い回し法
正月飾りに関するQ&A
まとめ：正月飾りで新年を迎えよう
1. 正しい飾り方と意味の再確認
2. これからの正月飾りの楽しみ方

年神様を迎える正しい場所とは？

年神の意味と役割を理解する

お正月は新しい一年の始まりの節目であり、この期間には「年神様（としがみさま）」が家庭に訪れると古くから信じられてきました。

年神様とは、祖先の神であるとも、農作物の実りをもたらす神であるとも言われ、一年の健康・家内安全・商売繁盛・豊作といった“福”を授けてくれる存在です。

年神様を気持ちよく迎えるためには、住まいを整え、迎え入れる準備をする必要があります。その象徴が正月飾りです。

正月飾りは単なる装飾品ではなく、家の入り口に清らかな結界をつくり、年神様が気持ちよく降り立つための“目印”にもなります。

しめ縄には災いや不浄を遠ざける意味があり、鏡餅は年神様が宿る場所ともされます。門松は、年神様が降りてくる際の依り代として飾られます。

このように、正月飾りは「年神様を迎える大切な準備」であり、日本の伝統文化として代々受け継がれてきました。正しい意味を理解することで、飾り付けがより特別なものになるでしょう。

年神様を迎えるための正しい場所とは

年神様は家の入り口から入ってこられると考えられているため、正月飾りを飾るべき場所は以下が最適です。

玄関（メインの入り口） … 年神様が最初に訪れる場所であり、家全体の“顔”。ここに正月飾りを置くことで、福を招き入れるための入り口として整えられます。
門や門扉（門松） … 門松は年神様が降りてくる際の目印となり、「こちらの家にお越しください」というサインの役割を果たします。昔の日本家屋では門が敷地の境界だったため、ここに飾ることで外の世界との差を明確にする意味があります。
床の間・リビング（鏡餅） … 鏡餅は年神様が宿る場所とされ、家族の中心となる空間に置くことで、その恩恵を家中に広げると考えられています。家族が集う場所＝年神様と共に時を過ごす象徴になります。

特に玄関は年神様の最初の訪問場所とされ、「一番最初に福が通る場所」とも言われます。

だからこそ、玄関に正月飾りを飾ることで、年神様を丁寧に迎え入れ、清らかで整った空間で新年をスタートできる意味があります。

また、整った玄関は家に住む人だけでなく、来客にとっても好印象を与え、運気の流れを良くすると言われています。

正月飾りの設置が重要な理由

正しい場所に飾ることで、年神様に失礼がなく、福が入ってくると言われています。

さらに、適切に飾りつけを行うことで、「年神様を迎え入れる準備が整いました」という意思表示にもなります。

例えば、玄関や門に飾ることで、外から入ってくる邪気を払う効果があるとされ、家の内側に清らかな空気が流れ込むと考えられてきました。

また、鏡餅は年神様の宿り場所になるとも言われ、その存在が家族の中心に安定と調和をもたらす象徴ともなっています。

つまり、正月飾りは単なる“縁起物”ではなく、家と家族を守るための結界であり、新年の運気を高めるための重要なアイテムです。

飾る場所や飾り方に意識を向けることで、年神様が安心して家に留まり、その一年の幸福が長く続くとも考えられてきました。

このような意味を理解しながら飾ることで、正月飾りはより特別で価値のあるものになるのです。

正月飾りの基本ルールとタイミング

正月飾りの種類とその意味

正月飾り	意味・役割	飾る場所
門松	年神様が降りてくる際の目印	玄関・門
しめ縄・しめ飾り	清めと結界の役割	玄関・入り口
鏡餅	年神様が宿る場所	家族の中心（床の間・リビング）

お正月飾りのルールを知ろう

一般的に、正月飾りは縁起を重んじて飾るべき日と避けるべき日があります。

以下のルールが有名です

12月29日（「二重苦」を連想）… 日本では「9」が「苦」を連想させるため、29日は避けられます。
12月31日（一夜飾り）… 一晩だけ飾るのは「準備不足で年神様に失礼」とされ、避けるのが一般的です。

さらに詳しく言うと、29日は語呂の問題だけでなく、急いで飾った印象を与えないように避けるとも言われています。

また31日は、大晦日は大掃除や準備で慌ただしく、神様を丁寧にお迎えする余裕がないとされてきました。

飾り付けのタイミングと期間

正月飾りを飾るのに最も縁起が良い日は 12月28日 とされています。数字の「8」が末広がりを意味し、縁起が良い日として古くから重んじられています。

飾りを外すのは 松の内 と呼ばれる期間が終わったタイミングです。

関東：1月7日まで
関西：1月15日まで

松の内の期間は地域により異なりますが、どちらにしても年神様が家に滞在している期間とされ、この期間は飾りを外さず丁寧に扱いましょう。

玄関飾り方のポイント

おしゃれな玄関飾りのデザイン

玄関は家の“顔”ともいえる場所。お正月飾りをセンスよく飾ることで、年神様を迎える準備が整うだけでなく、訪れる人にも清らかで温かい印象を与えます。

最近は、従来のしめ縄や門松を現代的にアレンジした和モダンスタイルがトレンドです。

ゴールド×ホワイトで上品に … ゴールドは「繁栄・豊かさ」、ホワイトは「清潔・浄化」を象徴する色。お正月飾りに使うことで、明るく気品のある雰囲気に。
ドライフラワーや水引をアクセントに … 長期間飾れるだけでなく、水引には「縁を結ぶ」という意味があります。年神様だけでなく、良縁を呼び込みたい人にもおすすめ。
天然素材（松・南天・稲穂）をプラス … 松は長寿、南天は「難を転ずる」縁起物。自然素材は家に温かみを与えてくれます。
ミニサイズのしめ縄リース … ドアに掛けても圧迫感がなく、賃貸・マンションでも取り入れやすい。

💡 玄関ドアのカラーや素材に合わせて色味を選ぶと統一感が出て、より洗練された印象になります。

玄関に飾るためのアイデア

限られたスペースでも、アイデア次第でぐっと素敵に仕上がります。

ドアリースのように掛ける … 丸い形は「円満」や「調和」を象徴し、運気アップにも。
マグネットフックを使う（マンションにおすすめ） … 玄関ドアに傷をつけずに飾れるため、賃貸でも安心です。
小型門松を左右に配置 … 年神様の通り道を象徴するため、玄関にバランスよく配置します。
玄関台に鏡餅＋花のセットを置く … 家の中心を象徴する鏡餅を、玄関の一角にミニアレンジとして飾るのもおすすめ。
LEDキャンドルや照明を合わせる … 夜でも玄関が明るくなり、雰囲気がぐっと華やかに。

✅ 飾る位置のポイント：視線の高さにひとつ、足元にひとつ、縦のラインを意識するとバランスが整います。

正月飾りの処分方法と注意点

正月飾りは「飾って終わり」ではなく、役目を終えたあとの処分も大切です。

どんど焼きにもっていく … 神社や地域のどんど焼きで燃やし、煙と共に年神様を送り返すのが最も丁寧な方法。
難しい場合は塩で清めて紙に包んで捨てる … 清めることで丁寧に処分したことになり、気持ち的にも区切りがつきます。
水引や金飾りは分別して処分 … 可燃・不燃を分けるとより丁寧です。
インテリア用として再利用 … 最近は再利用できる造花やプリザーブドフラワーの正月飾りも人気。

🙏 捨てる前に「一年間を見守っていただきありがとうございました」と感謝の気持ちを込めると、より気持ちよく新しい年を迎えられます。

王道の正月飾り：門松としめ縄

門松は竹や松を使って作られる、日本の正月を象徴する飾りです。松は冬でも葉を落とさず生命力を保つことから「長寿・不老長寿」の象徴とされ、竹はまっすぐ伸びる力強さから「成長・繁栄」を意味します。

門松を玄関や門に置くことで、年神様が迷わず家を訪れるための“目印”となります。

一方、しめ縄やしめ飾りは、神聖な場所を示す「結界」の役割を果たします。

玄関や入り口に飾ることで、家の中に邪気が入るのを防ぎ、清らかな状態で年神様を迎える準備が整います。

合同飾り：鏡餅としめ飾り

鏡餅は、丸く平らな形が“円満”や“調和”を意味し、昔から年神様が宿る場所とされてきました。

丸い形には「角が立たず穏やかに過ごせるように」という願いも込められています。

鏡餅を置く場所として最適なのは、家族が集うリビングやダイニング、または床の間など家の中心になる場所です。

これは、年神様の力が家全体に広がりやすいとされているためです。

さらに、鏡餅には「一家繁栄」「無病息災」の願いが込められています。

お正月が終わった後に行う鏡開きでは、餅をお汁粉や雑煮にして食べることで、年神様の力を体に取り込み、一年の健康と豊かさを願います。

しめ飾りと組み合わせて飾ることで、より強力な開運アイテムになります。

しめ飾りは「清め」「結界」を担当し、外からの悪いものを家に入れない役割を果たします。

一方で鏡餅は「年神様が宿る場所」という、内側を守る象徴です。

この2つを一緒に飾ることで、外側を守りながら内側に福を招き入れるバランスの取れた飾り方となります。

また、最近は鏡餅にもさまざまなデザインがあり、陶器製や木製の鏡餅、ドライフラワーや水引を合わせた「インテリア鏡餅」など、現代のライフスタイルに合ったものが増えています。

シンプルなデザインを選べば、ナチュラル系や北欧インテリアの家にも違和感なく馴染みます。

💡 鏡餅を飾るときのポイント：必ず目線より少し高い位置に置くと、年神様を丁寧に迎える印象になります。

家を彩るフラワーアレンジメント

最近では、正月飾りにフラワーアレンジメントを取り入れる家庭も増えています。

松・南天・千両・葉牡丹など、縁起の良い植物を使ったアレンジメントは、インテリアとしても華やか。

玄関・リビング・ダイニングなどさまざまな場所に飾れて、写真映えも抜群です。

最近では、正月飾りにフラワーアレンジメントを取り入れる家庭も増えています。

松・南天・千両・葉牡丹など、縁起の良い植物を使ったアレンジメントは、インテリアとしても華やか。

玄関・リビング・ダイニングなどさまざまな場所に飾れて、写真映えも抜群です。

年明け以降の飾りで長寿を願う

松の内の期間について

松の内とは、年神様が家に滞在している期間のことです。この期間中は、正月飾りを外さず丁寧に扱うのが基本です。

松の内の「松」は門松を指し、年神様が滞在中は門松を片付けないという意味があります。

この期間は地域ごとに異なり、日本の風習の違いが表れています。

関東：1月7日まで … 鏡開きが1月11日であることが多いため、松の内は短め。
関西：1月15日まで … 旧暦の名残で、長く年神様をお迎えする風習が強く残っています。

松の内の期間が終わり、門松を片付けることは「年神様をお送りする」という意味を持ちます。

期間中は飾りを雑に扱わず、ホコリがついていないかこまめに気にかけると、より丁寧に年神様を迎えていることになります。

また、松の内の終了後は、地域で開催されるどんど焼きに飾りを持っていくことで、感謝の気持ちを込めて送り返せます。

鏡開きの意味とタイミング

鏡開きは、鏡餅をお汁粉や雑煮として食べることで、年神様の力を体に取り込む大切な行事です。

鏡餅は年神様が宿る場所とされており、お正月の間にその力が宿ると考えられてきました。

そのため、お正月が明けたあと鏡餅を食べることは、「その恩恵を体に取り込み、一年の無病息災を願う」という意味を持ちます。

一般的な鏡開きの日は 1月11日 とされていますが、地域によって違いがあります。

例えば、関西では 1月15日 に行われることが多く、また武家文化の影響が強い地域では 1月20日 を鏡開きの日としているところもあります。

なお、鏡開きでは鏡餅を包丁で切ってはいけないとされています。

包丁で切る行為には「縁を切る」という意味が含まれるため、手や木づちなどを使って割るのが伝統的な方法です。

これには“縁起を大切にする”という日本人の文化的な想いが込められています。

また、鏡開きの日に食べるお汁粉や雑煮は、単なる家庭料理ではなく、「年神様からの力をいただく食事」と捉えることで、気持ちが引き締まり、新しい一年を前向きに過ごすきっかけになります。

毎年の飾り方を変えた方が良い理由

飾りを変えることで、新鮮な気持ちで新年を迎えることができます。

また、年ごとのテーマや色を変えることで、正月飾りをインテリアとして楽しむこともできます。

同じ飾りを毎年飾るのももちろん良いですが、少しアレンジを加えるだけで「今年のスタートが特別なもの」と感じやすくなります。

例えば、しめ飾りの色にアクセントカラーを加えたり、門松に季節の花を取り入れたりするだけでも、玄関の印象が大きく変わります。

さらに、飾りを毎年変えることで、家族との会話のきっかけにもなります。

「今年はどんな一年にしたい？」と話しながら、テーマに合わせた色やデザインを選ぶと、ただ飾るだけではなく、新年への願いを形にする時間になります。

飾り方を変えることで、新鮮さ・楽しさ・願いの込め方が深まります。

ぜひ、毎年“わが家らしい正月飾り”を楽しんでください。

正月飾りのおしゃれな使い回し法

最近のトレンド：インテリアとしての活用

正月飾りを期間限定のアイテムとしてだけでなく、インテリア小物として年間を通して活用する人が増えています。

特に近年は、季節感のある飾りを「家の世界観に合わせて楽しむ」ライフスタイルが定着しつつあります。

プリザーブドフラワーやドライ素材を使った正月飾りなら、長期間飾っても劣化しにくく、季節を問わず飾れるデザインが多いのが魅力です。和モダンや北欧テイストのしめ飾りは、主張が強すぎず、普段のインテリアにも自然になじみます。

また、収納面でも場所を取らず、次の年に再利用できるためコスパの良さも人気の理由です。

さらに最近は、水引アートやミニリースとしてアレンジし、玄関やリビングの壁に飾るスタイルがトレンド。

お正月が終わったあとも飾り続けることで、空間に「縁起の良い明るさ」が残り、運気アップのインテリアとして楽しめます。

💡 “正月飾り＝片付けるもの”ではなく、飾りながら暮らしを楽しむアイテムとして進化しています。

マンションでもできる飾り方

マンションやアパートなど、玄関スペースが限られていても大丈夫です。

工夫次第でスッキリおしゃれに飾れます。

以下のアイデアを活用すれば、スペースの制約があっても正月飾りを存分に楽しめます。

置くだけスタイルの飾りを採用する
　玄関のシューズラックや棚の上に置けるミニ門松や鏡餅など、「置くだけで完成する飾り」が便利です。掃除や片付けも簡単で、動線の邪魔にならないため、生活感も抑えられます。リビングの一角に飾る場合も、台の上に置くだけで一気に雰囲気が出ます。
壁に穴を開けないマグネットやフックを使う
　賃貸でも安心して使える「マグネット式フック」や「粘着式フック」を活用すると、しめ飾りを玄関ドアに掛けることができます。跡が残らないので、原状回復が必要な賃貸物件でも気兼ねなく飾れます。軽いリース型の飾りなら、100均で購入できるマグネットフックでも十分。
スペースに合わせてミニサイズを選ぶ
　通常サイズの門松が難しい場合でも、ミニ門松や小型リースなら玄関や棚、カウンターにもスッと収まります。最近はインテリア性の高い小さな水引リースなどもあり、玄関だけでなく、キッチンやワークスペースにも飾れる手軽さがあります。

💡 ポイント：『置く・掛ける・立てる』のどれかを選ぶと、限られた空間でも美しく飾れます

正月飾りに関するQ&A

正月飾りの処分はいつ？

松の内が終わる 1月7日〜15日頃 に外します。

この期間は、年神様が家に滞在しているとされる大切な期間であり、松の内が終わることで「お見送りのタイミング」が訪れます。

飾りを外す際は、単に片付けるのではなく、年神様を丁寧に送り返すという意識を持つとより良いとされています。

処分方法としては、地域の神社で行われる どんど焼き（左義長） に持っていくのが最も丁寧です。

どんど焼きの火と煙が年神様を天へ送り届け、無病息災を祈願する意味が込められています。

どんど焼きに参加できない場合は、飾りを塩で清め、感謝を込めて紙に包んで捨てる方法でも問題ありません。

その際、飾りについている金属やプラスチックなどは分別し、燃える素材だけを清めて処分しましょう。

地域ごとの飾り方の違いは？

松の内の期間や鏡開きの日、そして飾る位置や形式は、地域や風習によって大きく異なります。

例えば関西では松の内が長く、鏡開きも1月15日に行うことが多いなど、その土地ならではの文化が根付いています。

また、門松を入口に置く地域もあれば、しめ飾りのみを玄関に飾る家庭が多い地域もあります。

さらに、地方によっては門松を竹ではなく地元で採れた松や木を使って手作りする場合や、玄関だけでなく神棚や床の間にも複数の飾りを置くなど、飾り方に個性があります。

雪が多い地域では、外に飾る代わりに室内にコンパクトな門松を置くなど、気候に合わせた工夫も見られます。

また、飾りに使用する植物やしめ飾りの形状にも地域特有のスタイルがあり、同じ「正月飾り」でも地域ごとの暮らしが反映されています。

風習に正解はなく、暮らしている土地の文化や家のスタイルに合わせて飾ることが大切です。

正月飾りをする際の注意事項

正月飾りを飾る際には、縁起やマナーに配慮しながら飾ることが大切です。

特に以下の3つは、昔から大切にされてきた基本ルールです。

12月29日と31日は避けて飾る（29日は語呂が「二重苦」、31日は一夜飾りになるため）
　29日は「二重苦」を連想させるため縁起が悪いとされています。また31日に飾ることは「一夜飾り」と呼ばれ、準備不足の状態で神様を迎えることに繋がるとされており、昔から避けられてきました。特に新年は神聖な節目のため、余裕のない急ごしらえは敬意に欠けると考えられています。
汚れた玄関に飾らない（まず掃除をして清め、良い気を迎える準備をする）
　玄関は「気の入り口」とも言われ、最初に年神様が訪れる場所です。ほこりや汚れがあると良い運気が入れず、飾りの持つ縁起効果も発揮されにくくなってしまいます。飾る前には軽く掃き掃除をし、不要なものを片付け、空間を整えることで、より気持ちよく飾ることができます。
不要になったら感謝して処分する（「一年間見守ってくれてありがとう」という気持ちを込める）
　正月飾りは一度飾って終わりではなく、役目を終えたあとに感謝して送り返す流れがあります。「飾る→祀る→感謝して送り返す」という所作により、気持ちに一区切りがつき、新しい一年を清らかな気持ちで迎えることができます。

また、正月飾りは写真映えやデザイン性以上に“心を込める姿勢”が大切です。

家族と一緒に飾る時間を作ったり、飾りながら新年への願いを言葉にすることで、飾る行為そのものに意味が生まれます。

見た目を整えるだけでなく、丁寧な気持ちで向き合いましょう。

正月飾りは、ただの縁起物ではありません。迎え入れ、祀り、感謝して送り返すという流れがあることで、新しい一年をより気持ちよくスタートできます。

まとめ：正月飾りで新年を迎えよう

正しい飾り方と意味の再確認

正月飾りは年神様を迎える大切な儀式であり、飾る行為そのものに意味があります。

どこに、どのように飾るのかを意識することで、その飾りは単なる装飾品ではなく、“願いを形にするための準備”へと変わります。

正月飾りには、家を清め、幸運を招き入れる役割があり、玄関や家の中心となる場所に飾ることで、年神様が迷わず降り立ち、家全体に良い運気が巡ると考えられています。

また、飾り一つひとつに込められた意味（門松＝依り代、しめ縄＝結界、鏡餅＝神様が宿る場所）を理解することで、飾り付けがより深く、丁寧な気持ちで向き合えるようになります。

意味を理解して飾ることは、単に縁起を担ぐだけでなく、「一年をどう過ごしたいか」という心の準備にもつながるのです。

これからの正月飾りの楽しみ方

形式だけにとらわれず、インテリアとして楽しみながら飾るのが現代流です。

最近では、“飾る”という行為を通して新年の空気をつくるだけでなく、家の雰囲気に合わせてコーディネートを楽しむ人が増えています。

色味や素材を選んだり、飾る場所にこだわったりすることで、正月飾りは単なる縁起物から 「暮らしを彩る要素」 へと変わっていきます。

例えば、ナチュラルインテリアが好きなら、木製やドライフラワーの飾りがよく合います。

モダンな雰囲気の家なら、シンプルな水引やゴールドアクセントの飾りが引き締め役になります。

小さな鏡餅を玄関の棚やリビングのサイドボードにちょこんと飾るだけでも、空間に季節感が生まれ、気分も自然と新年へと切り替わります。

また、毎年少しずつ飾りを変えることで、新しい年を迎えるワクワク感も高まります。

昨年の飾りをアレンジして再利用したり、好きな花や色を取り入れてオリジナルの正月飾りをつくったりするのもおすすめです。

自由な発想で楽しみながら飾ることが、より素敵な新年を迎えるポイントです。

ぜひ、あなたの家らしいお正月飾りで、気持ちが明るく前向きになる、素晴らしい一年のスタートを切りましょう。